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24H GYM / FUNDING

24時間ジムの開業資金は約4,600万円

24時間ジムの開業資金は、自力の個人開業で約4,600万円、大手フランチャイズでは加盟金を含めて8,000万〜1億円が目安です。総額を二分するのは、会員収容力を決めるトレーニングマシンと、人を置かずに回す無人運営システムです。この記事では前半でこの二大投資をどう組むかを内訳から分解し、後半で4,600万〜1億円という高額をどう調達するか、公庫と民間金融機関の協調融資の組み方までを整理します。

自力・標準
約4,600万円
FC型
8,000万〜1億
最大費目
マシン・無人システム
自己資金目安
総額の約3割

監修: 山本貴大(店舗マーケティング専門家) / 公開日: 2026年6月4日 / 数値はモデルケース・目安

目次
  1. マシン台数と無人運営システム
  2. 開業資金の内訳(自力・40坪・無人運営の標準
  3. 削れる費目と削れない費目を仕分ける
  4. 最大費目マシンの調達
  5. 資金の調達
  6. 調達手段ごとの性質と向く費目
  7. 自己資金額から見た借入の組み方
  8. 融資申込から実行までの段取り
  9. 自力開業と大手FC加盟の費用差
  10. 補助金・助成金で軽くできる範囲
  11. 開業までの資金スケジュール
  12. 自己資金が少ないときの選択肢
  13. 創業融資の審査で見られる点
  14. 運転資金の見積もり
  15. 会員数別に見た回収の目安
  16. よくある質問
  17. データ出典・注記

マシン台数と無人運営システム|開業資金を二分する二つの投資

24時間ジムは、数あるフィットネス業態のなかで最も初期投資が重い部類に入ります。その重さの正体は二つの投資にあります。一つは何台のマシンを並べるか、もう一つは人を置かずに回す仕組みにいくら積むかです。前者は売上の天井になる会員収容力を、後者は無人で営業を成り立たせる安全と信頼を、それぞれ買う投資です。この二つの置き方しだいで、自力標準の4,600万円という総額は上下します。まずはこの読み筋を押さえてから、内訳に入ります。業態全体の収益構造は 24時間ジム開業の全体像 で確認できます。

投資① 会員収容力をつくる

トレーニングマシン(標準1,800万円)

有酸素マシンとウェイトを複数台そろえる費用が、開業資金の最大費目です。並べる台数は、同時に使える会員の数、つまり一店舗の会員収容力の上限をそのまま決めます。台数を増やせば多くの会員を受け入れられますが、現金支出も比例して膨らみます。マシンが要らないヨガとも、リフォーマーを数台置くピラティスとも違い、24時間ジムは何台並べるかが総額と売上の天井を同時に動かします。

投資② 人を置かずに回す

無人運営システム(標準400万円)

入退室の認証、防犯カメラ、決済、会員管理を担うシステムが二つ目の柱です。スタッフを置かずに24時間営業を成り立たせる根幹で、見栄えのための支出ではありません。ここを薄くすると、共連れ入館や深夜帯の事故・盗難といったリスクが上がり、会員の安心が崩れて退会に直結します。人件費を売上の1割前後に抑える収益エンジンであり、同時に削ってはいけない費目でもあります。

開業資金の内訳(自力・40坪・無人運営の標準モデル)

マシン構成・坪数・物件状況で変動します。FC型は本部仕様と加盟金で総額が上振れします。

標準モデルでは、マシンが1,800万円と総額の四割近くを占め、内装1,200万円がこれに次ぎます。先ほどの二大投資のうち、会員収容力をつくるマシンと、無人で回すための認証・防犯システム400万円が、合わせて総額の半分弱になります。運転資金600万円は、会員が積み上がり損益分岐に届くまでの赤字と、24時間稼働の光熱費を支える資金で、初期投資に回しすぎて削ると黒字化前に行き詰まります。

物件取得費(保証金・仲介・前家賃)
3,000,000円
内装工事(40坪・無人仕様)
12,000,000円
トレーニングマシン(有酸素・ウェイト複数台)
18,000,000円
入退室・認証・防犯システム
4,000,000円
予約・決済SaaS(初期+当面)
500,000円
開業前の集客(SNS・広告)
2,500,000円
運転資金(数か月分)
6,000,000円
合計(目安)
約4,600万円
内装工事前のテナント。コンクリート床とむき出しのダクトが見える
この状態から、マシン・内装・認証と防犯の設備を入れて4,600万円規模になります。総額の大半を占めるのは、この空間に積むマシン・内装・セキュリティ設備です。

削れる費目と削れない費目を仕分ける

総額を抑えるときは、削ってよい費目と、削ると業態が成り立たなくなる費目を先に分けます。24時間ジムで圧縮できるのは、中古マシンや居抜き、坪を絞るといったマシン・物件側のレバーです。一方で無人運営システムは、人件費を抑える代わりに安全と信頼を担保する費目で、ここを削ると退会や事故に直結するため圧縮の対象に入れません。コストを下げる工夫は、この削れる・削れないの線引きの内側で考えます。

削れる

トレーニングマシン(最大費目・1,800万円規模)

新品で一式そろえると現金支出が重くなります。中古やリースを混ぜれば初期負担を下げられますが、保証とメンテナンスの条件は確認しておきます。台数は会員収容力の上限なので、商圏の見込み会員数から逆算し、過剰に並べないことが圧縮の要です。

削れる

物件取得・内装(数百万〜1,200万円)

前テナントの設備を引き継げる居抜きや、坪数を絞った無人特化型にすると内装工事費を抑えられます。坪を絞れば会員数の上限も下がるため、商圏と相談して決めます。24時間営業に必要な動線・空調・防音と、退店時の原状回復費まで見込みます。

削れない

無人運営システム(認証・防犯・決済・会員管理・400万円)

無人で回す根幹のため、ここは圧縮の対象に入れません。認証や防犯を削ると安全性と信頼が落ち、退会や事故のリスクが上がります。初期費用に加えて月額利用料も発生するため、運転資金にランニングコストとして織り込みます。

命綱

運転資金(黒字化までの数か月)

24時間稼働の光熱費と、損益分岐に届くまでの赤字を支える資金です。初期投資にマシンを積みすぎてここを削ると、黒字化の前に資金が尽きます。会員がゼロから積み上がる数か月分を、必ず別枠で確保します。

最大費目マシンの調達|購入・中古・リースの使い分け

マシンは総額の最大費目です。だからこそ、買い切るか中古を使うかリースにするかで、開業時の現金支出が最も大きく動きます。手元資金を24時間稼働の重い光熱費を支える運転資金に厚く残したいなら、マシンの一部をリースに回す判断が効いてきます。並べる台数は会員収容力の上限から逆算し、過剰投資を避けることが前提です。

購入(新品・中古)

初期に大きな現金支出が出ますが、総支払額はリースより安く、資産として手元に残り減価償却で経費にできます。中古を活用すれば現金支出も抑えられます。手元資金に余裕があり、長く使う前提なら購入が向きます。

リース

初期の現金支出を抑え、月額の固定費に均せます。金利・手数料分だけ総支払いは増えますが、最大費目の現金を手元に残し、運転資金に厚く回せるのが利点です。開業初期の資金繰りを優先するなら有効です。

実務では、主要マシンの一部を購入、一部をリースで組み合わせ、現金支出と総支払いのバランスを取るケースが多くあります。融資・リースの審査はいずれも時間がかかるため、早めに動きます。リース契約は中途解約が難しいことも多いため、契約期間と解約条件、満了後の扱い(再リース・買取・返却)まで確認してから決めます。

資金の調達|公庫と民間金融機関の協調融資

4,600万〜1億円という総額は、自己資金だけでまかなえる規模ではなく、創業融資が前提になります。ここで24時間ジム特有の事情が出てきます。総額が大きいため、日本政策金融公庫の創業融資だけでは届かないことが多いのです。ピラティスの1,200万円台やヨガの数百万円規模なら公庫単独でまかなえる場面もありますが、借入規模が一桁違う24時間ジムでは、公庫を主軸にしつつ、民間金融機関や信用保証協会付きの制度融資を組み合わせる協調融資が現実的な選択になります。

協調融資は、複数の金融機関がそれぞれ一部を負担し合って総額を満たす組み方です。自己資金を総額の3割ほど用意し、公庫と民間の融資で残りを構成します。最大費目のマシンはリースを混ぜて初期の現金支出を抑え、損益分岐までの運転資金まで確保しておきます。資金調達の全体像は ジム開業資金のページ 、使える補助金は 補助金・助成金のページ で解説しています。

調達手段ごとの性質と向く費目

開業資金は1つの手段で賄うものではなく、性質の違う調達を組み合わせます。返済不要の自己資金を土台に、設備の主軸は公庫の融資、公庫で足りない高額分は民間金融機関、最大費目マシンの現金支出はリースで平準化、広告やITツールは補助金、と費目に応じて使い分けます。

手段 性質 向く費目 注意点
自己資金 返済不要 総額の3割の土台になる 審査で計画性の裏づけになる。厚いほど協調融資をまとめやすい
公庫の創業融資 借入(返済あり) 設備・運転資金の主軸 主軸だが、24時間ジムの総額には単独では届かないことが多い
民間金融機関・制度融資 借入(返済あり) 公庫で足りない高額分の協調 信用保証協会付きが中心。公庫と併せて総額を満たす
補助金(持続化・IT導入など) 原則後払い・対象経費限定 広告・販路開拓・ITツール 採択前提にしない。先に支払い、後で受給
リース・割賦 分割払い 最大費目マシンの現金支出を平準化 総額は割高。手元資金を運転資金に残す目的で使う

補助金は原則として後払いで、対象経費も限られます。マシンや内装といった設備費の大半は融資と自己資金で賄う前提で計画を組み、補助金は使えれば上乗せ、と考えると資金繰りが安定します。制度の詳細は補助金・助成金のページで確認できます。

自己資金額から見た借入の組み方

24時間ジムは初期投資が大きく、自己資金だけでの開業はできません。用意できる自己資金に応じて、狙える規模と借入の構成が変わります。公庫の融資先を対象にした調査では自己資金は平均で約2割ですが、これは設備の軽い業種も含む全業種の値です。総額が大きい24時間ジムでは、3割前後を用意し、なお民間金融機関との協調を前提にするのが実情に近くなります。

自己資金 必要な借入の目安 現実的な開業タイプ
500万円 約2,000〜3,000万円 中古マシン・小坪の無人特化型(2,500〜3,500万円規模)
1,380万円 約3,200万円 自力標準モデル4,600万円規模(公庫+民間金融機関の協調)
2,000万円〜 約6,000万〜8,000万円 大手フランチャイズ加盟型(8,000万〜1億円)も視野

借入は返済として固定費に乗り、損益分岐の会員数を押し上げます。マシンのリース・割賦も含めた毎月の返済額が、無理のない範囲に収まる総額から逆算します。

融資申込から実行までの段取り

高額の創業融資は、思い立ってすぐ下りるものではありません。とくに協調融資は関係する窓口が増えるぶん、公庫だけの場合より調整に時間がかかります。発注の順番を間違えると、融資が下りる前に巨額の支払いが先行して資金繰りが止まるため、段取りを押さえておきます。

  1. STEP 1

    会員数の積み上がりから返済可能額を逆算する

    まず坪効率と商圏から損益分岐の会員数までの月数を描き、そこから毎月いくらまで返済に回せるかを定めます。借入総額が大きいほど、この返済可能額の根拠が審査の出発点になります。

  2. STEP 2

    自己資金3割を土台に協調融資の構成を描く

    自己資金だけでは開業できないため、総額の3割を土台に、公庫と民間がそれぞれ何割を負担するかの配分を先に描きます。最大費目のマシンはリースに一部を逃がし、手元資金を運転資金に残します。

  3. STEP 3

    公庫と民間金融機関へ同時に打診する

    公庫の創業融資だけでは総額に届かないことが多いため、最初から民間金融機関や信用保証協会付きの制度融資にも同時に打診します。協調の窓口調整には時間がかかるので、着手は早いほど有利です。

  4. STEP 4

    各行の審査が出そろうのを待つ

    複数の金融機関がそれぞれ面談・審査を行い、互いの負担割合を見ながら最終的な実行額が固まります。一行だけの融資より結論が出るまで時間を要するため、スケジュールに余裕を持たせます。

  5. STEP 5

    巨額の発注は実行のめどが立ってから

    マシン・内装・認証システムはいずれも数百万〜数千万円の発注です。実行のめどが立つ前に動くと、融資が下りる前に支払いが先行し、二重に資金が要る事態に陥ります。

自力開業と大手FC加盟の費用差

24時間ジムは、自力で組むか大手フランチャイズに加盟するかで、初期費用も毎月の負担も大きく変わります。自力開業はマシンや内装を自分で選べる分、総額を約4,600万円に抑えやすい一方、集客と運営の仕組みを自前で組む必要があります。フランチャイズは本部仕様の設備と加盟金で初期費用が8,000万円超になることが多い代わりに、ブランドと集客支援で立ち上げの確実性を買えます。

観点 自力開業 大手FC加盟
初期費用 約4,600万円 8,000万〜1億円
設備・仕様 自分で選べる 本部仕様で指定される
集客 自前で構築する ブランド・本部の集客支援
毎月の本部費用 なし ロイヤリティ等が継続
向く人 コストを抑え自由に運営したい 立ち上げの確実性を買いたい

FCはロイヤリティが毎月の固定費に乗るため、損益分岐の会員数が上がります。本部別の加盟金・ロイヤリティの条件は本部ごとに大きく異なるため、各本部の最新資料で確認してください。本部別の比較は 無人ジムフランチャイズの比較 で、回収の前提になる利益構造は 会員数・坪効率・利益構造 で確認できます。

補助金・助成金で軽くできる範囲

融資とあわせて、補助金・助成金を使えると初期負担を抑えられます。融資が借りて返すお金なのに対し、補助金は原則返済不要ですが、後払い(精算)が基本で、採択や審査の手間がかかります。資金繰りの主軸はあくまで自己資金と融資に置き、補助金は上乗せと考えます。

  • 創業・小規模事業者向けの補助金

    自治体の創業支援や、小規模事業者持続化補助金など、開業や販路開拓に使える制度があります。広告・看板・ホームページなどの集客投資と相性が良い傾向です。補助上限や対象経費、公募の回次は年度ごとに変わるため、申請前に必ず公式の公募要領で確認してください(2026年8月14日時点で第20回が公募中)。

  • 設備投資系の補助金

    設備導入や生産性向上を対象にした補助金が、マシンや無人運営システムの投資に使える場合があります。公募回ごとに要件と対象経費が変わるため、最新の公募要領で確認します。

  • 採択前提の支出をしない

    補助金は採択されない可能性もあり、交付決定の前に発注した経費は対象外になることが一般的です。補助金ありきで資金計画を組まず、採択されなくても開業できる前提で進めます。

使える制度は地域・時期・事業内容で変わります。補助金診断で、開業段階で使える制度の当たりをつけられます。

開業までの資金スケジュール

資金はいつ・いくら必要かを時系列で押さえると、つまずきにくくなります。とくに協調融資は審査に時間がかかるため、物件やマシンの発注より前に動き始めます。

  1. 開業6か月前:事業計画と自己資金の準備

    収支計画と必要資金を固め、自己資金を整えます。借入額が大きいぶん、創業計画書の現実性と自己資金の準備が結果を左右するため、ここを丁寧に作ります。

  2. 開業4〜5か月前:公庫と民間に並行で申し込み

    日本政策金融公庫と民間金融機関へ並行して融資を申し込みます。協調融資は窓口調整が増えるため、物件契約やマシン発注より十分前に動き始めます。

  3. 開業2〜3か月前:物件契約・マシン発注

    資金のめどが立ってから物件を契約し、マシンと内装、無人運営システムを発注します。搬入と工事の工期を見込み、開業日から逆算してスケジュールを組みます。

  4. 開業1〜2か月前:開業前募集と運転資金の確保

    先行入会の募集を始め、初月の会員を確保します。あわせて、黒字化までの数か月を支える運転資金が手元に残っているかを最終確認します。

自己資金が少ないときの選択肢

24時間ジムは初期投資が大きく、自己資金が薄いと協調融資の審査も厳しくなります。それでも進めるなら、必要資金そのものを下げ、調達の確度を上げる選択肢があります。

  • 必要資金を下げる

    居抜き物件、中古マシン、リースの活用で、初期の現金支出を圧縮します。規模を欲張らず、まず回る最小構成の無人特化型で始める判断も有効です。

  • 事業計画の説得力を上げる

    融資は、自己資金の額だけでなく、商圏分析と収支計画の現実性で判断されます。見込み会員数の根拠を示せると、自己資金が薄くても評価されやすくなります。

  • 無理なら時期を待つ

    自己資金が極端に薄いまま重い借入で始めると、黒字化前に資金繰りで行き詰まります。一定の自己資金が貯まるまで時期を待つのも、立派な経営判断です。

創業融資の審査で見られる点

24時間ジムは借入額が大きいため、融資の可否が開業を左右します。協調融資では複数の金融機関が同じ計画書を見るため、計画と数字の整合がより問われます。押さえておきたいのは次の点です。

自己資金を示す

自己資金は、本気度と計画性の証明になります。総額の3割程度が一つの目安です。コツコツ貯めてきた経緯が通帳で示せると評価が高まります。直前に借りて入金した見せ金は見抜かれるため避けます。

創業計画書の現実性

見込み会員数の根拠(商圏人口・競合密度・立地)と、損益分岐までの道筋を具体的に示します。楽観的すぎる売上計画はかえって信頼を下げます。固定費と運転資金まで織り込んだ堅実な計画にします。

経験・実績の説明

同業の経験や、店舗運営・マネジメントの実績があれば、返済能力の裏づけになります。未経験なら、FCの研修や専門家の支援を受ける体制を示すと、不安を補えます。

面談への備え

面談では、計画書の数字を自分の言葉で説明できることが大切です。なぜこの立地か、どう会員を集めるか、返済の見通しはどうかを、一貫して語れるよう準備します。

運転資金の見積もり|24時間光熱費と会員ストックの立ち上がり

開業資金の話はマシンや内装に集中しがちですが、行き詰まりの最も多い原因は、黒字化までを支える運転資金の不足です。24時間ジムは会員ストック型で、会員がゼロから積み上がるため、損益分岐の250人前後に届くまで数か月の赤字が続きます。その間も24時間稼働の光熱費は重くのしかかり、ここを軽く見るとマシンに資金を回しすぎて立ち上がり前に詰まります。必要額は、月々の固定費と損益分岐までの月数から逆算します。

  • 月々の固定費を洗い出す

    家賃、無人運営システムの月額、24時間稼働の光熱費、マシンのリース料、広告費、清掃などです。24時間ジムは光熱費が重くなりやすい点に注意します。

  • 損益分岐までの月数を見込む

    会員はゼロから積み上がるため、損益分岐に届くまで数か月の赤字が続きます。その間の赤字を支える資金を、固定費の数か月分として別枠で確保します。

  • 設備資金と運転資金を分けて申し込む

    融資を受けるときは設備資金と運転資金を分けて申し込み、運転資金分をしっかり確保します。マシンを新品でフル装備にして運転資金を削るのは、立ち上がりが計画より遅れたときに最も危ない選び方です。

マシンや内装を1円でも安くする工夫より、運転資金を厚く持つほうが、開業後の生存率を上げます。初期投資と運転資金の配分こそ、資金計画で最も大事な判断です。

会員数別に見た回収の目安

開業資金は、毎月の利益で何年かけて回収するかをセットで考えます。会員ストック型で、無人運営により人件費が軽いため、損益分岐を超えたあとの利益が積み上がりやすいのが24時間ジムの特徴です。月会費7,000円・固定費(家賃・システム・光熱・広告)を月100万円前後と置いた、ざっくりした目安を示します。

会員数 月商の目安 状態
150人約105万円損益分岐の手前。赤字を運転資金で支える時期
250人約175万円黒字化。利益を返済と内部留保に回せる
400人約280万円固定費が変わらず利益が伸び、回収が加速する

固定費は会員数が増えてもほとんど変わらないため、損益分岐を超えると利益が一気に伸びます。逆に言えば、損益分岐の会員数に何か月で届くかが回収の速さを決めます。商圏の見込み会員数から、この会員数に届く立地かを開業前に検証しておきます。無人ジムの経営として実際にいくら残るかは無人ジムの経営は儲かるか(会員数・坪効率・利益構造)で確認できます。

会員数・月商・固定費は商圏・規模・料金で変わるモデルケースの目安です。

よくある質問

24時間ジムの開業資金はいくらですか?
自力の個人開業で、マシンや認証システムを含めて約4,600万円が一つの目安です。大手フランチャイズに加盟する場合は、加盟金と本部仕様の設備で8,000万〜1億円規模になります。中古マシンや小坪で抑える無人特化型なら、数千万円規模に圧縮できます。総額を二分するのはトレーニングマシンと無人運営システムで、ここの組み方で金額が大きく動きます。
開業資金の中で何が一番大きいですか?
トレーニングマシンです。有酸素・ウェイトを一通りそろえると1,800万円前後と総額の最大費目になり、台数がそのまま会員収容力の上限を決めます。ここを中古やリースで抑えられるかが総額を大きく左右します。次いで内装、入退室・防犯の無人運営システム、運転資金が比重を占めます。
自力開業とフランチャイズで自己資金はどのくらい違いますか?
自己資金は総額の3割程度が一つの目安です。自力標準の4,600万円なら1,380万円前後、加盟金を含めて8,000万〜1億円規模になる大手フランチャイズなら2,400万〜3,000万円前後が目安になります。総額そのものが2倍前後違うため、用意すべき自己資金にも大きな差が出ます。
公庫の創業融資だけで資金は足りますか?
24時間ジムは4,600万〜1億円と高額で、日本政策金融公庫の創業融資だけでは届かないことが多い業態です。ピラティスの1,200万円台、ヨガの数百万円規模なら公庫単独でまかなえる場面もありますが、24時間ジムでは公庫を主軸に、民間金融機関や信用保証協会付きの制度融資を組み合わせる協調融資が前提になります。複数の窓口に早めに相談し、総額を満たす構成を設計します。
自己資金はいくら必要ですか?
目安として開業資金の3割程度を自己資金で用意できると、創業融資の審査で説明しやすくなります。24時間ジムは初期投資が大きいため、自己資金だけで開業するのは現実的ではありません。公庫と民間金融機関の融資を主軸に、自己資金と組み合わせて総額を確保するのが一般的です。
開業資金は何年で回収できますか?
初期投資が大きいぶん、回収には年単位の時間がかかります。会員はゼロから積み上がるストック型のため、損益分岐の会員数に何か月で届くかで回収の速さが変わります。固定費は会員数が増えてもほとんど変わらず、損益分岐を超えたあとは利益が伸びやすくなります。想定会員数と利益率から回収年数を試算し、無理のない返済計画に収めておくことが大切です。

データ出典・注記

  • 開業資金の内訳は、業界誌 Fitness Business・各社公開情報・マシンメーカー公開価格をもとに 2026年5月時点で集約した業界目安です
  • マシン構成・坪数・物件・FC本部の有無で実数は大きく変動します。特定の店舗・本部の実績を示すものではありません
  • 自己資金の水準(平均約2割)は日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」によります(同調査では自己資金22.9%・金融機関等からの借入67.9%)。調査時点は2025年8月、調査対象は同公庫が2024年4月から9月にかけて融資した企業のうち融資時点で開業後1年以内の8,517社(不動産賃貸業を除く)、有効回収2,165社です。全業種の値でフィットネス業に限定したものではなく、融資先を母集団とするため借入の比率は高めに出る可能性があります。24時間ジムは設備が重いため、必要な自己資金はこれより厚めになるのが一般的です
  • FC型の加盟金・初期投資は本部ごとに異なります。最新条件は各本部の公式加盟資料で確認してください
  • 創業融資の要件・採否は申請ごとに異なります。日本政策金融公庫等の公式情報で確認してください